今回の記事では、英語レベル上級者向け(750860ステージ前半)の学習法について学会での論文の発表を続けながら、大学や企業向けに英語研修を提供している鈴木武生氏に話を伺った。

 

下記は講師・鈴木の見解です。

このレベルはTOEICテストにおける800点の壁を挟んだゾーンに該当します。このゾーンにいる人は他の人から「すごいですね。英語ペラペラですね~!」と褒められることが多くなります。英語話者(母語・非母語話者を問わず)からも英語力をよく褒められるのではと思います。(本当のコミュニケーション力があるレベルだと外国人からは褒められなくなり、英語力の話に触れることなく、当たり前のように会話が展開するようになります)
 上に記したようにこのレベルでは、とりあえず一定幅の話題であれば意志疎通は可能になります。しかし次のような「技能の穴」もあります。

・リスニングでは、ナチュラルスピードで話されると聴き取れないことも多い。映画は2~3しか分からない。
・スピーキングでは、複雑な内容や文化的違いを説明したり、相手を説得するのに苦労を感じる。
・ライティングでは、長文も書けるが、単文の寄せ集めになってしまい、ロジックや構成に乏しい。外部に出せる公式な英文を書くにはまだ自信がない。
・リーディングでは、文書の速読ができない。専門文書でも日ごろから目にしているような内容が1ページ程度なら集中すれば何とか速く読めるが、大量の文書は手におえない。ニューズウィークや英字新聞などはまだ正直難しい。
・パブリックスピーチでは、プレゼンテーションや会議の議事を効率的に行うことができない。
・本格的なビジネス交渉は正直言ってまだ難しい。

このレベルにおける学習方法は次の6点です。
(1)日常生活で多用される口語表現を増やす。
(2)トピック別背景知識を英語で増やす。連語を超えた慣用表現が多い。
(3)文書作成、プレゼン、会議、交渉など活動別で定式化された表現を学ぶ
(4)語順読みを習慣化する。
(5)ディスカッションやTEDなどで
(6)上記(1)から(4)を実践練習する。

 

学習法の詳細は「次回ブログ」へ続く

 

鈴木 武生(すずき たけお)

元商社マンから日本語教師、翻訳者、通訳者、辞書編纂者を経て独立。東京大学大学院博士課程修了、Ph.D(言語学)。英日中の意味論、構文論、語用論。タイヤル語の文法記述
image-2株式会社アジアユーロ言語研究所代表取締役。    https://asiaeuro.org/ 


「海外経験のない一般的な日本人が、外国語能力を身に付け、外国人とコミュニケーションが図れるようになるためには、一体何をどのように実践したら良いのか、またどうすればそうした学習者を支援できるのだろうか。」という思いで設立。代表として企業語学研修を中心とし、日系・外資を問わず、またあらゆる業種の企業に対し、学習者の語学力向上をサポート。