今回の記事では、英語レベル初級者向け(220-470点)の学習法について学会での論文の発表を続けながら、大学や企業向けに英語研修を提供している鈴木武生氏に話を伺った。

<下記は講師・鈴木の見解です。>

このスコア帯の方は、英語の基礎がまだ十分完成されておらず、特に構文や基本文型のレベルで知識があいまいな点が多いのが特徴と言えます。

まず文法については、代名詞(I-my-me-mineやthis, that)などは抑えていても、動詞の不規則活用(泳ぐ:swim-swam-swum)や形容詞比較級・最上級のスペリング(big-bigger-biggest)などはまだ不安が残る人が多いと思います。
こうした細かい文法事項は『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく』学研教育出版がわかりやすく解説していますので試してみるとよいと思います。

折角、文法項目を学ぶなら出てきた例文は付属のCDを使って音読するとなおよいです。音読は英語学習の基礎であり、語学は目だけで学習しても頭に残らないものです。またYouTubeに解説動画がありますのでそれと合わせて学ぶとさらに記憶が定着しやすいと思います。

また基本例文についても押さえておく必要があります。例えば「ここから大阪に行くのに何時間かかりますか?(How long will it take to get to Osaka from here?)」や「野球とサッカーとどちらが好きですか?(Which do you prefer, baseball or succor?)」のような基本例文はパッと出てくるでしょうか?こうした例文は中学3年分合わせて約100前後(多くて300)を丸暗記するのが非常に効果的です。おすすめの書籍としては『99パターンでわかる中学英語文型の総整理 CD付き』(学研教育出版)、『世界一覚えやすい 中学英語の基本文例100』(KADOKAWA)がわかりやすくて良いでしょう。

基本例文は音読練習を重ねて100程度の文は口をついて出てくるくらいまで練習する必要があります。『99パターン...』にはCDが付属されています。出てきた文は最低でも各例文について3回は音読してください。また仕上げは日本文が読まれたあと、ポーズボタンを押して瞬間的に英訳するのもよいでしょう(日本文と英文の間の時間が短いので要注意)。こうした練習を重ねることでTOEIC 470レベル以降の学習もより継続しやすくなります。

リスニングの練習は、このレベルであればこうした例文の音読で十分カバーできます。もしそれでも足りない場合は英文テキストを見ずに音源の英文に合わせて英文をまねして発音するシャドーイングという練習で補うことが可能です。

発音については、例えばLとRの違いやcatの/a/の発音のように、日本人が難しいと思えるものは例文の音読のなかで十分学ぶことができます。さらにもっと正確に発音を強制したい場合は、この470までの学習段階を終えた後で、

『DVD&CDでマスター 英語の発音が正しくなる本』ナツメ社
『英語耳[改訂・新CD版] 発音ができるとリスニングができる』アスキーメディアワークス

などで発音記号と同時に丁寧に練習するとよいと思います。

 

鈴木 武生(すずき たけお)

元商社マンから日本語教師、翻訳者、通訳者、辞書編纂者を経て独立。東京大学大学院博士課程修了、Ph.D(言語学)。英日中の意味論、構文論、語用論。タイヤル語の文法記述

image-2株式会社アジアユーロ言語研究所代表取締役。  https://asiaeuro.org/ 


「海外経験のない一般的な日本人が、外国語能力を身に付け、外国人とコミュニケーションが図れるようになるためには、一体何をどのように実践したら良いのか、またどうすればそうした学習者を支援できるのだろうか。」という思いで設立。代表として企業語学研修を中心とし、日系・外資を問わず、またあらゆる業種の企業に対し、学習者の語学力向上をサポート。

 

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