日本はモノづくりが伝統と言われてきました。技術が高度化するにつれ、今日では多くのエンジニアが生まれ、英語を使ってオフィス業務に携わるようになったことから、企業ではエンジニア向けにさまざまな英語研修が行われています。こうしたエンジニア向け英語研修であれば、報告書作成、各種会議、オペレーション・設計・管理に伴う指示・要請・変更・通達・調整・確認などに合わせ、電子メールによるやり取りなどが一般的な業務内容となり、研修内容もこうした範囲に沿ったものとなります。 

  

工場社員に必要な企業の英語研修プログラム 

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しかし工場社員の場合、かなり特化した内容の英語研修が求められます。工場での現場担当者が外国人と英語でやり取りが必要とされる状況とは、現場での工程作業指示、技術的アドバイスと指導、オンジョブトレーニング、現場作業管理(安全、品質、衛生)、現場における人員管理が中心です。それだけにエンジニア向け英語研修にくらべ研修プログラムの内容も逆に専門性の高いものとなります。 

そのためシラバスはシチュエーションを中心としたもので構成することになり、それをもとにロールプレイを行う設定となります。一般的なシチュエーションとは: 

 

(1)研修生や外国人工員と行う日常的会話(あいさつ、家族、住宅、経験など) 

(2)施設や設備の説明 

(3)機械操作や作業工程の説明 

(4)アドバイスやフィードバック 

(5)問題発生と解決 

(6)指示や注意 

(7)進捗確認 

(8)その他 

 

しかしながら多くの場合、上記のような項目を実施する上でかなりの制約が存在する場合が多いのです。それは企業の英語研修を受ける対象者がそれまで英語を学ぶ経験をしていない可能性がきわめて高いことです。TOEICスコアでも470のレベルに達していないことも珍しくはありません。 

 また職人気質の人も多いため、言葉による細かなコミュニケーションに慣れていない場合も珍しくありません。そのためこうした「基礎英語力」と「レディネス」の要因をシチュエーションシラバスにどのように落とし込んでいくかが課題となります。実際多くの企業でも、こうした人たちに一律同形式の英語研修を実施するのではなく、国、受け入れ/派遣対象国、役職や職能、ニーズなどを細かく調査してからプログラムを工夫しています。 

 

国の文化的特徴を考慮した企業の英語研修が必要 

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例えば、米国の工場品質管理指導で現場長を派遣する場合、問題があったらラインを止めて、各工員たちを集めてその場で短いディスカッションを開き、「この問題を解決するにはどうしたらよいと思いか?」と質問することで、全員の参加を促す、という方式をとっている企業があります。 

これは現場が米国なので、各工員がみな平等にチャンスを与えられているのだという満足感と当事者意識を重視した問題解決方式です。そのため企業の英語研修受講生はこうした文化的要素を考慮したシチュエーションを想定したシラバスで、基礎語彙、基礎文法、会話練習、異文化上のアドバイスなどを学ぶことになります。 

しかし東南アジアに現場長を派遣する場合、ディスカション形式はあまり歓迎されない可能性があります。それは現地の人たちが「目上の人はすべて解決方法を知っているはずでそれを教えてくれればよい」という考え方の文化を持っている場合が多いからです。 

また「この作業は覚えましたか」という日本人の質問に対し、「はい、分かりました。もう一人でもできます」と現地行員が答えても、蓋を開けると実際には全然できておらず、同じ説明をもう一度最初から繰りかえる羽目になった、というようなケースもよく聞かれます。 

これば言語の問題をすでに超えた異文化理解レベルでの葛藤であり、こうした現地工員の文化的特徴も考慮したプログラミングも必要となります。そうした意味で、オフィス社員向けの英語研修(特に初中級レベル)のほうが実施や設計が比較的しやすいとも言えるでしょう。そのため工員向け英語研修では、通常の英語研修の場合にはあまり意識されないような要因も考慮したうえでプログラムを設計していること求められいます。 

 

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