英語初心者は、外国人の前に立つだけでドキドキするもの。ついつい無理な笑顔を作ったり、大げさな身振り手振りで切り抜けようとしたりしがちです。上手に話せなくても堂々と胸を張る姿勢が大切。企業の語学研修でも、単に語学スキルを身に付けるだけでなく、こういった外国人と堂々と渡り合える度胸=グローバルマインドの習得も意識してみるとよいでしょう。 

ドキドキの原因は? ivan-aleksic-hko-iWhYdYE-unsplash

日本人は英語、とくに英会話、さらにいえばスピーキングに対して劣等感を持っていると言われます。英語を上手に話せないことに恥ずかしさを覚えるのが日本人の典型的な気質なのでしょう。恥ずかしく感じるだけならまだしも、緊張感が高まり、心臓がドキドキしてしまうのは困ったものです。話し始めたとたんに緊張してしまい、いつもよりも早口になったり、声が上ずったりしてしまいます。ではなぜ、日本人は英語を話そうとするとドキドキするのでしょうか。 

一つの原因としては、外国人慣れしていないことがあげられます。日常的に外国人に接している人でないかぎり、外国人との会話はレアな機会なので、場数を踏めていないという経験不足がドキドキさせてしまうのです実際、外国人観光客が大勢来るお店の定員さんは、実に堂々としています。これは、外国人に慣れるということが緊張の問題を解決している典型例です。 

ドキドキにはもう一つ大きな原因があります。それは、自分自身の発する英語に緊張してしまうという点です。たどたどしい英語を話す自分の声を聴くのは、なかなか辛いものがあります。しかも話す機会が少ないと、毎回そのような思いを繰り返さなければなりません。 

 

ドキドキへの対処法は? priscilla-du-preez-tAnrp8P51tY-unsplash

対処法には何があるでしょうか。英会話が上達するようもっと勉強すればいい?もちろん気後れしないほどにペラペラになれば言うことないのですが、それには長い時間がかかります。問題はそこに至るまではどうすればよいかということです。 

人は緊張すると普段よりも高い声になって早口で話しがちです。そこで、あくまで対症療法ですが、声のトーンを下げてゆっくり話すことを心がけると、多少なりとも落ち着きが取り戻せます相手が早口であっても、意識して会話のペースを落とし、声を低くすることで、自分は落ち着いていると自分自身に思い込ませるわけです簡単なことですので英語研修においても実践してみてはいかがでしょうか 

 

英語を話す相手への慣れ brooke-cagle-g1Kr4Ozfoac-unsplash

ゆっくりと低音で話をするのは、あくまでもその場しのぎです。できればドキドキの原因自体を断ちたいものです。原因の一つは外国人慣れしてないということでした。もともと周囲に外国人が多い環境であればよいのですが、そうでない人は外国人との接触を増やす努力をするしかありません。 

企業内の英語研修などで外国人と直接対面する機会を持ったり、あるいはPCやスマホの画面を通して外国人と接したりしても構いません。あるいは相手が外国人でなくても、英語を話す日本人、さらには英語を話すAIでも構いません。外国人慣れしていないから緊張するというのは、じつは相手が外国人かどうかというよりは、英語を話す人に慣れていないからです。そのため、とにかく自分に向かって英語を話してくる人や機械と接する機会を多く持つことが慣れにつながります。 

 

自分の英語レベルへの慣れ francis-bouffard-HADKIO0EFXQ-unsplash

もう一つの原因である、自分の発する英語に緊張してしまうことにはどのように対応すればよいでしょうか。それは単純なことですが、思ったように話すことができないという自分の英会話レベルの現状に慣れてしまうので 

のためには、少なくとも自分が英語で話をしている声を自分の耳で繰り返し聞く必要がります。頭で「自分は英語を上手に話せない」と理解しているだけでは不十分です。実際に声に出して英語を話し、それを自分の耳で聞くのです。単語がスムーズに出てこなかったり、途中で詰まってしまって空白の時間ができてしまったりするなど、いろいろな至らなさをすべて耳で聞くことで、自分のスピーキングレベルを繰り返し体感するのです。 

とにかく話す機会をできる限り多くすることが大切です。その積み重ねにより、「しょせん自分はこの程度」という感覚が身に付き、肝が据わるのです。話す機会を増やすにはどうすればよいかといえば、結局は外国人慣れために書いた前述の方法に尽きます。英語を話す人や機械と接する機会を多く持ち、下手な英語を繰り返し話す自分に慣れてしまうことで、マインドが鍛えられていくのです。 

 

森弘之様_写真_掲載用

執筆者:森 弘之(もり ひろゆき)
AllAbout日常英会話ガイド 
担当テーマ:日常英会話東京都立大学  教授(理学博士)  

 英会話への第一歩は英会話学校通い。学部生時代には大学を休学し、米国へ語学留学。その後も米国の大学に研究員として2年間在籍。仕事の性格上、海外の研究者らとの交流も多く、コミュニケーションの道具としての英語の重要性を痛感する毎日。日本人の英会話力の欠如は、国際的な学会、研究会でも際立っていることに憂慮しており、その理由にも高い関心を持っている。

 

 

※メンターが一人ひとりの学習進捗に伴走し、語学学習の習慣化をサポート。
 学習完了率90%以上の「Smart Habit」導入をお考えの企業様はこちらをご覧ください。