TOEIC®300点~400点台の社員や、英語に苦手意識のある社員に対して行う研修はどんなことに注意し、また工夫したら良いでしょうか。これまで英語研修の現場に携わってきた中で、実際に効果があった社員の英語アレルギー克服法についてご紹介します。

 

日本人はなぜ英語が苦手なのか? その分析が大事

3184064_s

英語が苦手な社員は、特に日常の業務で英語を必要としない日系企業で多いと言われています。どんなに高学歴であってもそれは例外ではありません。

では、そもそもなぜ、日本人はこれほどまでに英語が苦手なのでしょうか? 例えば、仕事のスキルが非常に高い社員であっても、こと英語となると途端に腰が引けてしまい、弱気になってしまう……。それは御社だけのことではありません。しかし、担当業務では優秀だが英語が苦手という社員こそ、英語苦手を克服しグローバルな即戦力になってもらう必要があるといえます。

そこで、そのような社員の英語への苦手意識を取り除き、成功を収めた実際の事例をご紹介しましょう。英語に必要以上に苦手意識を抱いてしまうのは、2つの要因があります。一つは、心理的な要因、もう一つは、言語学的な要因です。

 

英語への心理的なバリアーを取り除く

giulia-bertelli-dvXGnwnYweM-unsplash (1)

日本人が英語に苦手意識を抱いてしまう一つの要因は、心理的なバリアーにあります。学校英語で成績が良くなかったことや、学校英語が難しく、英語は理解しにくい、やってもできない、という気持ちを固めてしまっていることからくるものです。英語の先生が嫌いだったという場合も、その原因となります。

では、そういった「心理的なバリアー」を取り除くためには、どのような方策があるでしょうか? その一つが、心理的バリアーを除くための「英語セミナー」の実施です。

 

心理的バリアーを無くすための英語セミナー

2592308_s

全社の方針としてグローバル戦略を策定し、全社員の英語力を上げることを掲げたある日系企業の事例をご紹介しましょう。

この会社では、全社員の英語力の底上げを図るためにTOEIC®を導入し、TOEIC®の点数によって、昇進の基準、海外転勤の基準などを定めました。そして英語研修導入の際に、全社員を対象としたキックオフセミナーを実施しました。

そのセミナーでは、なぜ日本人は英語が苦手なのか? その原因を明確に示し、その中で、英語ができないのは本人に責任があるのではなく、これまでの学び方とそもそも日本語と英語という言語が大きくかけ離れていて、中国語や韓国語など近隣の言語よりも英語との距離が遠いなどの解説を中心に行いました。これにより、多くの社員の苦手意識は解消されました。

 

苦手意識を克服するための具体的な研修

j-kelly-brito-PeUJyoylfe4-unsplash

日本人が、英語が苦手であることの原因が本人の責任ではなく、方法の問題と、そもそもの言語上の違いにその原因があることを知らせたうえで、どうすればそれを克服できるのか……。次に、具体的な方法を提示しました。日本語と英語の言語上の違いで最も大きな部分は音声と文法にあるため、そこを克服する方法を具体的な社内英語研修という形で実施しました。

まず、「音声」の克服には、英語発音トレーニング(EVT)を実施。これにより、英会話の重要な要素である、音声のやり取り、実は、学校英語に欠けていたのはこの英語の正確な音声の取得であり、これを克服することで、学校で学んだ英語が使えるものに変わる体験をします。実は「カタカナ」英語自体が英語を話すことに自信が持てない原因となっているのですが、、「音声」の克服で発音に自信がつくことで、社員の多くは自分の発音に臆することなく英語を積極的に話す姿勢が持てるようになりました。

次に、日本語と英語が言語学上、大きく乖離するのが「文法」です。学校英語で英語が苦手になった人の多くがこの「英文法」で嫌になっているケースがほとんどです。また従来の学校英語が、英語から日本語への「英文解釈」つまり和訳であったため、実際に英文をつくる内容ではありませんでした。そこでこの最難関ともいえる英文法の理解と英文生成の能力の養成のために、「会話英作文トレーニング」を実施しました。学校英文法を、実際に会話で使いながら学び直したのです。

この2大障壁ともいえる、英語の「音声」と「文法」を克服する英語研修を社内で実施することにより、この日系企業は社員の英語苦手意識を克服し、会社全体が英語を当たり前に使える風土を作り上げることに成功しました。

 

社員の英語苦手意識克服のカギは、適切な英語セミナーで心理的バリアーを払拭すること、そして、言語的な乖離を埋める具体的な英語トレーニングを実施することにあります。

 

"英語嫌い"な社員のための企業向け英語研修、その対策とは? 【マインド編】

 

竹村和浩様_写真_掲載用

執筆者:竹村 和浩(たけむら かずひろ)
AllAboutビジネス英会話ガイド 担当テーマ:ビジネス英会話 
英語発音矯正士 ビジネス・ブレークスルー大学 英語専任講師 
英語通訳案内士/英語発音矯正とビジネス英語が専門。
㈱Universal Education代表取締役。   

 

日本人はなぜ、英語が苦手なのか?その原因が、正確な英語の音の未習得にあることを25年前に発見し、独自の音声指導法、EVT: English Voice Trainingを開発。英語発音矯正の草分け/第一人者として、音素トレーニングを中心とした発音矯正で日本人の英語スピーキング力の向上に尽力している。RMS:リクルートマネジメントスクール受講者満足度No.1講師。

※メンターが一人ひとりの学習進捗に伴走し、語学学習の習慣化をサポート。
 学習完了率90%以上の「Smart Habit」導入をお考えの企業様はこちらをご覧ください。